富山県では平成14年度からジェトロの「ローカル・トゥ・ローカル産業交流事業」を活用したデザインミッションの派遣等、世界のデザイン先進地イタリア ミラノと工業デザイン分野での交流を行ってきました。その結果、富山県の企業が誇る高度な技術力とイタリア ミラノのデザイナーの独創的なデザインとが融合した魅力的な新商品が生まれるなどその成果は着実にあらわれています。 このような背景のもと、富山の企業とミラノのデザイナーとの交流をより一層深め、相互の情報交換を通じてビジネスの創出につなげることを目的として平成18年6月に富山・ミラノデザイン交流倶楽部が創設されました。
〒939-1119 高岡市オフィスパーク5番地 富山県産業高度化センター2F (公社)富山県デザイン協会内
TEL.0766-63-7140 / FAX.0766-63-7141 / mail: info@toyama-da.jp
「蘇生する輪島塗」
日時 2025年2月3日(月)18:00〜19:30
会場 ウイング・ウイング高岡 501研修室
講師 桐本泰一氏 輪島キリモト 代表
令和6年元日の大地震では富山県も大きな被害を被ったが、続く9月の豪雨で復興途上にあった能登半島はさらなるダメージを受けた。この理不尽には本当に胸が痛む。そんな輪島で地域と経済の復興に奔走する桐本泰一氏を講師にお迎えしてのデザインセミナー。その時、伝統工芸の現場で何が起きていたのか、そしてこれからどうすべきなのか。
桐本泰一氏(きりもと たいいち)
輪島キリモト 代表 / 漆デザインプロデューサー
1962年 石川県輪島市に生まれる
1985年 筑波大学芸術専門学群生産デザインコース卒業
1985年 コクヨ(株)意匠設計部入社
1987年 輪島朴木地工芸 桐本木工所入社
朴木地(ほうきじ)職見習いを経て、木地屋からの漆器造形デザイン提案や木地屋が想う漆の器、家具、建築造作などの創作をはじめる。現在も継続して活動中。(木と漆のデザインプロデューサー)
2001年 「石川県デザイン賞」受賞(石川県デザインセンター)
2004年 三越日本橋本店5階・和のコーナー「J.スピリッツ」に「輪島キリモト・日本橋三越店」出店
2005年 「いつものうるし」(監修/ラトルズ刊)出版
2007年 集英社モード雑誌「SPUR」での能登半島地震復興スペシャルチャリティ企画において「ルイ・ヴィトン」から依頼を受け、漆の六角形小箱「BOITE LAQUEE WAJIMA」のデザイン製造監修担当。桐本木工所が製作
2008年 桐本木工所が「元気なモノ作り中小企業300社」に選定(中小企業庁)
2015年 桐本木工所・桐本俊兵衛の業務を引き継ぎ、商号を輪島キリモトとして代表に就任
2015年 パリ・ルーブル宮殿・パリ装飾美術館で開催された花見と弁当企画「JAPAN PRESENTATION in Paris」で「あすなろの重ね箱」を創作
2015年 第二回三井ゴールデン匠賞グランプリ受賞(三井広報委員会)
2022年 輪島工房に隣接してデジタル店舗「漆のスタジオ」開設。国内外からのライブコマース、漆器の配信機器完備
2024年 令和6年能登半島地震で被災。自宅全壊、本町家屋全焼、倉庫3カ所に被害 。工房と本店の建物は無事。
工房隣接地に建築家坂茂氏の提案から基礎はビールケース、躯体は紙管とボード、断熱材、シートから成る仮説工房を3棟建設。恒久的に使えることから、今後の創作活動に幅を持たせる体制を準備中。
非常勤講師:筑波大学芸術専門学群(2002年、2012年)、
金沢大学人間社会学域経済学類(2003〜2004年/2012〜2016年)、
金沢美術大学工芸大学院(2009年)、金沢美術工芸大学工芸専攻(2024年)
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科(2012年、2015年)、
他
ミラノ在住デザイナー 池田美雪さんによるミラノ通信No.35
前号に続き、ミラノサローネ・スペシャル後編をお送りします。
「関光」(かんこう)とは、造語で、その土地を見て回り楽しむ「観光」よりも更に地域地域に入り込み入り込み、地域資源(人・文化・暮らし)=光に関わることを楽しむ、株式会社NOTEが提唱する新しい観光の在り方を意味している。そんなNOTEは兵庫県丹波篠山市を本拠地に、全国約30地域で古民家を宿泊施設や飲食店、店舗等に改修し、街全体をホテルに見立て100年先へ残せる地域資産にしようと活動している。そこには壊されるはずだった建物、消えるはずだった地域文化への想いと経済を回す工夫がある。
日時 令和6年10月17日(木)18:00 〜19:30
会場 ウイング・ウイング高岡 501研修室
講師 星野新治氏 株式会社NOTE 取締役副社長
1978年新潟県生まれ。登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。地元新潟で建設コンサルタントや大学研究員として地域開発・公園設計などを担当。その後、2008年に東京のブランディング会社CIA Inc.に転職、ブランド・マネージャーとして飲食や食品会社のブランディングや商業施設開発などを担当。NOTEの活動を知り、これまでの経験を生かして本当の地域活性化事業を実現できると感じ、2015年に東京から篠山に移住し、一般社団法人ノオトに理事として参画。2016年に株式会社NOTEの設立に携わる。現在では「篠山城下町ホテルNIPPONIA」をはじめ、全国各地で古民家などの地域資源を活かした活性化プロジェクトに取り組んでいる。
ミラノ在住デザイナー 池田美雪さんによるミラノ通信No.34
ミラノサローネ・スペシャル(前編)
映画監督デビッド・リンチによるインテリアのインスタレーション紹介など今年も話題豊富。