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第48回富山県デザイン展

今年の富山県デザイン展は、招待審査員に立川裕大、高井薫、中村拓志の三氏をお招きして開催され、林久美さん(ハヤシデザイン代表)の「農家のお餅販促用パンフレット・ロゴ」がグランプリに輝きました。
(写真は、グランプリ作品を前に。前列右から立川裕大氏、高井薫氏、中村拓志氏)

●総評 審査委員長:立川裕大
大都市の大企業が主導する、経済至上のグローバリゼーション的価値観が世界を均一化させています。日本中の地方都市にも巨大資本の系列店が行き渡り、どこへ行っても似たような町並みになってしまいました。しかしそれでは豊かで持続的な地域文化を生成することはできません。
「富山県デザイン展」は言うまでもなく地域のデザインコンペです。特徴のある地形、気候、歴史、伝統技術、食などの豊かな恵みと文化を授かった富山とデザインとが如何に関わりあっているかに審査員の視点は集中しました。
48回もの歴史の厚みを裏付けるように受賞作はいずれも驚くほどレベルが高く、なおかつ上記のように期待した「富山らしさ」をも堪能できるものでした。グローバルな消費経済にすっかり取り込まれてしまった感のあるデザインですが、ローカルという尺度から捉えなおした時に、まだまだ社会的・文化的に重要な役割を果たし、人や地球の未来に貢献できるものであると感じられた意義のあるデザイン展でした。

会期   平成20年12月4日(木)~7日(日)
会場   富山市民プラザ(富山市大手町6-14)
主催   社団法人富山県デザイン協会
共催   富山県、富山市、高岡市、場V富山県産業高度化センタ-、富山・ミラノデザイン交流倶楽部
Bブロックテーマ提供 株式会社洞口  テーマ:「地下室のある家」

審査員  
立川裕大(デザイン・ディレクター 場Vt.c.k.w代表)
高井薫(アート・ディレクター)
中村拓志(建築家 ㈲NAP建築設計事務所代表)

Aブロッック 一般の部
グランプリ「農家のお餅販促用パンフレット・ロゴ」 林久美(ハヤシデザイン)
優秀賞「みんなで描いた、今庄小学校」 島津勝弘(島津環境グラフィックス㈲)
優秀賞「KAGO・スクエア」 場V能作
奨励賞「魚津もくもくホール 魚津市上中島多目的交流センタ-」 原英高(㈲建築科学研究所)
奨励賞「人にやさしい街づくり建材『こどもや』ファサード改修」 三協立山アルミ場V・三芝硝材場V・富山大学芸術文化学部
奨励賞「日本近代画家の絶筆」 宮田裕美詠(ストライド)
奨励賞「高岡開町400年・伏木開港110年記念 たかおか52景トランプ」 畑中達弥(相互企画印刷場V)
奨励賞「demi+」 naft(場Vナガエ)
奨励賞「ペーパークラフト 観車山」 場Vアイクス

Aブロック 学生の部
学生大賞「感情の真化」 坂林真由美(富山デザインビューティー専門学校)
優秀賞「TOKO TOKO ~万葉線でいつもと違う町探し~」 木庭理恵子・渋谷結香子(富山大学芸術文化学部)
奨励賞「アンバランス」 永井里佳(富山第一高等学校)
奨励賞「かえる」 森井祐子(富山第一高等学校)
奨励賞「群れの美しさ」 大野沙季(富山北部高等学校)
奨励賞「絶滅に補充はできない」 上不大輝(富山北部高等学校)
奨励賞「四季の日本語。com」 小寺志歩(高岡工芸高等学校)
奨励賞「ゆめくじら」 堺美佳(高岡工芸高等学校)

Bブロック 一般の部
最優秀賞「地下室のある家」 堺谷崇文・中城衛(堺谷建設)
優秀賞「WATER LIGHT HOUSE」 深山雅亮(㈲ビジョン・デザインアンドプランニング)
Bブロッック 学生の部
最優秀賞「地下室のある現代の町家」 島井智矢・豊島祐樹(石川工業高等専門学校・金沢美術工芸大学)
奨励賞「坂下町の家」 藤本章子(富山大学芸術文化学部)
奨励賞「CHILDROOM IN UNDERGROUND」 古澤千尋(高岡工芸高等学校)

アンダー30賞「GREEN展図録」 山本あゆみ(橋本利久デザイン事務所)
アンダー18賞「快楽という苦界の中で」 河南果菜(富山北部高等学校)

専門学校職藝学院見学会

デザイン探訪
森のなか、サスティナブルな園芸と建築に出会う・・・

サスティナブル。耳にするけどよく分からないってことないですか?サスティナブルは「持続可能な」という意味なんです。耐久性、省資源、リサイクル、省エネルギー、環境を守る為にとても重要な考え方。この思想をもとに、近年は多様な分野でアプローチがなされています。心地よい建築環境と美しい庭にもサスティナブル思想が活かされているってこと。今回のデザイン探訪では、面積の93%が森林という大山地域で人と地球に対するマナーをわきまえた『職藝人』を育成する専門学校職藝学院を訪ねました。
真夏の暑い日でしたが、職藝学院はお山の上なので下界よりかなり涼しく感じました。広い敷地には樹木がたっぷりで梢をわたる風が気持ち良い抜群の環境です。見学会では池嵜助成副学院長のご案内で、したたるような緑と木の香りに囲まれた工房や実験住宅などを見学させていただきました。その後のセミナーでは渡邉美保子教授から「生態系が生まれる宿根草の庭づくり」を豊富な施工例の映像と共にご教示いただきました。微生物から小さな動植物、そして私たち人間にとっても心地よい環境とは?次の世代へと巡る命を育む大切さを学びました。
 

実施日時   平成20年7月19日(土)午後1:30~4:00

参加人数   19名

見学先    専門学校職藝学院  富山市東黒牧298

DESIGN BREEZE 2008 「魅せる光 ミラノのLIGHTING DESIGN」

富山・ミラノデザイン交流倶楽部では、イタリアで開催される世界最大級の国際家具見本市「ミラノ・サローネ」においてヤマギワが発表したオリジナルコレクションを中心にライティング・デザイン展を開催致しました。
イタリア ミラノで活躍する蓮池槇郎氏(本倶楽部ミラノ支部長)をはじめ国内外の著名デザイナーによる照明器具の灯りが薄闇に滲み、感性に働きかけるデザインの素晴らしさを体験していただく展覧会となりました。4日間という短い会期でしたが、来場者は2,351人という多数の方にご観覧いただきました。

■会期  
 2008年9月12日(金)~15日(月・祝)10:00~21:30
■会場  
イオンモール高岡2F イオンホール(富山県高岡市下伏間江383)
■展示内容
ミラノ・サローネで発表された照明器具を中心に 21種22点
デザイナー:伊東豊雄、内田繁、倉俣史朗、蓮池槇郎、深澤直人、本澤和雄、吉岡徳仁、ロス・ラヴグローヴ
■事業体制
 主催 富山・ミラノデザイン交流倶楽部/㈳富山県デザイン協会
 共催 富山県/富山市/高岡市/場V富山県産業高度化センター
 協力 ヤマギワ株式会社
後援 北日本新聞社、富山新聞社、読売新聞北陸支社、日本経済新聞社富山支局、日刊工業新聞社、富山支局、朝日新聞社富山総局、毎日新聞富山支局、北陸中日新聞社富山支局、産経新聞富山支局、北日本放送、富山テレビ放送、チューリップテレビ、富山エフエム放送

 この事業は電源立地地域対策交付金を活用しています。

ミラノ・ミッション2008

富山・ミラノデザイン交流倶楽部では、イタリア、ミラノでにおいて開催される世界最大級の国際家具見本市「ミラノ・サローネ」視察を主な目的にミラノ・ミッションを派遣しました。4月16日(水)~22日(火)のミッションに参加したのはインダストリアル・エンジニア、グラフィック・デザイナー、地場企業・セレクトショップのオーナーなど10名。主会場(フィエラ)だけでなく町中の美術館、ギャラリーや空倉庫などで開催されるデザインイベントの数々をハシゴしたり、本倶楽部ミラノ支部長 蓮池槇郎氏邸での交流会で現地デザイナーと意見交換したり、まさに『デザインの祭典』にわくミラノを体感してきました。

※写真は、交流会にて参加者からプレゼントされた高岡銅器を手に取る蓮池槇郎氏。銅器の色、質感などについてのご意見に神妙な面持ちで聞き入るデザイナーたち。

プリンティングアーツと地域産業のクラフトマンシップ

平成19年度地域企業立地促進等補助事業 『デザイン探訪 企業見学会&セミナー』

地域産業従事者、デザイナーが異分野に対しても理解を深め、新たな視点を得る事を目的に企業見学会とセミナーを実施しました。今回のデザイン探訪では、昨年度全国カタログ・ポスター展で国立印刷局理事長賞を受賞した株式会社山田写真製版所を見学し、同社の高度な印刷技術を垣間見る機会を提供したものです。

また、会場を改めて、同社技術開発室長 熊倉桂三氏から最先端プリンティングアーツの実践的な講義を、富山大学教授 武山良三氏からは景観デザインにおける色彩についての講義をうけました。

日  時  2008年3月8日(土)13:30~17:30
会  場  見学会:13:30 株式会社山田写真製版所 富山市太田口通り2-1-22
セミナー:15:30 ボルファートとやま 富山市奥田新町8-1

セミナー 「景観デザインと色彩」 講師:武山良三氏 国立大学法人富山大学芸術文化学部教授
     「最先端プリンティングアーツについて」 講師:熊倉桂三氏 株式会社山田写真製版所技術開発室長/プリンティングアーツディレクター
参  加   45名

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